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犬の遺伝病について

遺伝子はすべての生物が持つ遺伝情報です。細胞の核の中には染色体が入っていて、染色体をほどいていくと、ひも状のらせんの構造をしたDNAが現れます。DNAはデオキシリボ核酸という物質で、二重らせん構造をしています。DNAのひもの部分は、糖とリン酸でできていて、ひもを橋渡しする物質は塩基でできています。

遺伝子は4種類の塩基A(アデニン)・G(グアニン)・C(シトシン)・T(チミン)の配列によって決まっていきます。この遺伝子配列がさまざまな要因で本来の配列と変わってしまうことを遺伝子変異といって、遺伝子変異が起きると重篤な遺伝病が発現してしまうことがあります。

遺伝病は、その変異型遺伝子を保有する親から子へと受け継がれていき、先祖から子孫へ遺伝する疾患を遺伝性疾患と呼びます。遺伝性疾患を減らす方法は疾患の発症のない犬同士を交配させていくことが重要となります。また両親ともに変異型遺伝子を保有していると子が遺伝性疾患を発症する可能性はさらに高くなります。

異型遺伝子を持っていても症状が出なかったり、軽度な症状であれば専門家でなければ見逃してしまうことも多くあります。

遺伝性疾患を減らすためだけでなく、なかには関節炎など進行性の疾患については早期に適切な治療を行わないと年をとってから重篤な症状を発症することもあり愛犬の疾患を早期に発見して対処するためにも疾患をもっていないかの検査することが重要です。

前述したとおり遺伝性疾患を検査・登録する大きな2つの目的があります。

まず1つ目の目的は愛犬の状態を把握して遺伝性疾患を持っていても早期に発見し、適切な治療を行なえば、良好な生活を送ることが可能な場合が多いのでより早い段階で愛犬の検査・登録をする必要があるということ。

2つ目の目的はその犬種の将来のために、遺伝性疾患を減少させることが可能になります。純血種の繁殖はほとんどの場合に人が関与して犬種特性とも言える気質、容姿ともに素晴らしい犬達がたくさん生まれます。ただその影で、遺伝性疾患を持った犬たちもかなりの割合で生まれています。遺伝性疾患を減らすには、多くの飼主のご理解ご協力による検査・登録が不可欠になり、検査・登録が確実に行われれば確実に遺伝性疾患を減らしていくことが可能となります。


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